連結財務諸表とは?そのメリットと見るべきポイントを解説

経理

連結決算で必ず作成することになるのが、「連結財務諸表」。今回は、連結財務相とは何なのか、そして見るべきポイントなどについて解説します。

連結財務諸表とは?

かつては会社1社の財務諸表で営業成績や財務状況を判断しましたが、現在は法令に規定のある繋がりの強い会社の財務諸表を連結して情報を開示する連結決算が主体となっています。ここでは連結財務諸表についてお伝えします。

そもそも連結とは

連結決算を取入れ始めたのは、概ね2000年に入ってからです。企業の経営状況の判断を誤らないようにするため、単体でなく連結で会計情報を開示する流れに以降しました。単体を合算して連結にする、とイメージすると理解しやすいのではないでしょうか。

連結財務諸表の種類

連結財務諸表は、法令に規定のあるグループ企業の財務諸表を親会社で概ね合算し、必要な金額を加減して作成します。
主な連結財務諸表を、以下のとおり説明します。

・連結損益計算書
親会社で合算した損益計算書から、「非支配株主に帰属する当期純利益※1」を減算し、「親会社に帰属する当期純利益※2」を計算します。
子会社の株主で、親会社以外の株主を、非支配株主といいます。
繋がりの薄い株主を、非支配株主とイメージすると理解しやすく、そのような会社の当期純利益を連結損益計算書から外す、と考えるとよいでしょう。

連結損益計算書のおおまかなイメージを次のとおりお伝えします。
Ⅰ売上高
Ⅱ売上原価
   売上総利益
Ⅲ販売費及び一般管理費
   営業利益
Ⅳ営業外収益
Ⅴ営業外費用
   経常利益
Ⅵ特別利益
Ⅶ特別損失
   税金等調整前当期純利益
   法人税、住民税及び事業税
   法人税等調整額
   当期純利益
   非支配株主に帰属する当期純利益※1
   親会社に帰属する当期純利益※2

なお、親会社に帰属する当期純利益※2は連結株主資本等変動計算書で用います。
内容は次の項目でお伝えします。

・連結株主資本等変動計算書
親会社で合算した、各資本のうち利益剰余金に、「親会社に帰属する当期純利益※2」を加算します。

連結株主資本等変動計算書のおおまかなイメージを次のとおりお伝えします。
株主資本
   資本金
      当期首残高
      当期変動額
      当期末残高※3
   利益剰余金
      当期首残高
      当期変動額
         剰余金の配当
         親会社に帰属する当期純利益※2
         当期変動額合計
      当期末残高※4
非支配株主持分
   当期首残高
   当期変動額
   当期末残高※5

なお、当期末残高※3・※4・※5は連結貸借対照表で用います。内容は次の項目でお伝えします。

・連結貸借対照表
親会社で作成した連結貸借対照表では、純資産のうち、資本金※3、利益剰余金※4、非支配株主持分※5をそのまま記入し作成します。

ここでは、純資産の部を抜粋して説明します。

・連結貸借対照表の純資産の部
Ⅰ株主資本
  1.資本金※3
  2.資本剰余金
  3.利益剰余金※4
Ⅱ非支配株主持分※5

なお、※3・4・5では残高のみ表示し、内訳は表示しません。

連結財務諸表のメリット

ここでは、連結財務諸表のメリットについてお伝えします。

親会社による子会社への利益操作を排除する

例えば、親会社の経営状況を良く見せるため、決算期に子会社へ通常より大きな金額で商品を販売し利益操作することを防ぐ機能があります。連結財務諸表では、グループ企業間での取引を相殺して作成するのが特徴です。

株主の投資判断を誤らせないため

グループ内で粉飾決算を行うと、株主の投資判断を誤らせます。特に海外では、株主保護の考え方が一般的のため、連結ベースで情報を開示した連結財務諸表が求められています。

連結財務諸表で見るべきポイント

ここでは、経理担当者が連結財務諸表を作成する際に見るべき主なポイントをお伝えします。いずれも連結財務諸表では、相殺しなければならない項目で、その処理を連結修正仕訳といいます。

債権債務の相殺

グループ内での債権債務は相殺しなければなりません。債権債務は、営業活動による取引と財務活動による取引の2つに分けることが出来ます。営業活動で相殺する債権債務は、受取手形・支払手形、売掛金・買掛金、未収金・未払金、立替金・預かり金などがあります。また財務活動で相殺する債権債務は、貸付金・借入金、投資有価証券・社債などがあります。

のれんと負ののれん

のれん、とは会社の超過収益力を意味し、子会社に対する投資の額と子会社の資本の差額をいいます。負ののれん、とは会社を安い金額で購入することで発生します。

非支配株主に帰属する当期純利益

非支配株主に帰属する当期純利益、とはグループ外の会社の利益ですので、連結財務諸表では減算します。

まとめ

連結財務諸表を正しく理解して、会社の財務状況の改善に生かしていきましょう。