経理担当者が持っていると実務で役立つ資格

2021.07.29

経理

経理の資格は様々な種類がありますが、その中でも実務に役立つ資格とはどのようなものなのでしょうか？今回は経理担当者が持っていると実務で役立つ資格をご紹介いたします。

経理担当者が資格を取得するメリット

経理担当者向けに、さまざまな資格があります。インターネットで検索すると、数多くの資格が紹介されており、それぞれの資格取得によりどのようかメリットがあるかを知りたい方も多いはず。ここでは経理担当者が資格を取得するメリットをお伝えします。

経理業務は専門性を求められます。日々の業務の積み重ねにより経理の処理能力はしますが、勤務先独自の経理に偏りがちです。幅広い知識を身に付け、さらにスキルアップを図るには、経理担当者向けの資格取得をおすすめします。

経理の日常業務をこなしていても、専門的な知識を身に付けているとはいえないかもしれません。経理向けの資格を取得すれば、日常業務以上の専門的な知識を身に付けることができます。段階的に難易度の高い資格を取得すれば、専門的な知識も自然と身に付けることができます。

経理の専門職として他の職場にチャレンジしたい場合、資格を取得していればスキルレベルの証明となり、転職に役立ちます。経理に関する資格を持っていれば、再就職先の雇用担当者が、客観的に能力の評価をできるため、有利となります。

ここでは、経理担当者が取るべき資格をご紹介します。それぞれの資格には特徴がありますので、試験に関する情報は、それぞれの主催団体のホームページをご確認ください。

日本商工会議所主催の簿記検定試験で、企業会計実務では2級を取得することをおすすめします。転職の採用基準として、日商簿記2級を設定している会社が多いため、取得するメリットも大きいです。試験範囲には、連結会計や税効果会計も含まれており、大企業やその子会社の実務でも役立つ資格です。

一般財団法人職業技能振興会主催の検定試験です。経理業務の中でも、給与計算は間違いの許されない業務の一つで、実務能力を問われます。給与計算の資格を所持していれば、中小企業の経理業務を任せることのできるスキルレベルの証明になります。

大阪商工会議所主催で、施行は各商工会議所の検定試験です。財務諸表や会計データを数字で考え、経営者や利害関係者、社内で会社の財務状況を説明できるスキルの獲得を目標としています。

公益社団法人全国経理主催の検定試験です。現在の経理業務は、パソコンを使って処理をするため、コンピュータ会計の実務能力は必須です。この資格を持っていると、経理の知識とコンピュータ会計実務での処理能力の証明になります。

一般社団法人日本CFO協会主催の検定試験です。経済産業省のスキル標準をベースに、実務能力を客観的に測ることを目的としています。この検定試験は、合否でなくA～Eの5段階のスキルレベルで評価する検定です。

東京商工会議者主催の検定試験です。会計を英語で理解できる人材の育成を目標としています。海外事業所や外資系企業との提携、さらに海外での経理担当として活躍し、国際社会で必要とされる経理のスキルを身に付けることができます。

経理実務の資格の中では、きわめて高度な企業会計に関する知識を問う検定試験です。この試験に合格すると、税理士試験の受験資格を得ることができます。経理実務では、経営分析をできるレベルにあることを証明できます。

国税庁による試験で、会計学に属する科目の2科目（簿記論と財務諸表論）と、税法に属する3科目（所得税法もしくは法人税法のいずれかは必須で、相続税法、消費税、又は酒税法、国税徴収法、住民税又は事業税、固定資産税などは選択）について行われます。科目合格制のため、1科目ずつの受験も可能です。

金融庁の、公認会計士・監査審査会が主催しています。短答式・論文式で構成されており、合格後も3年間の実務補修が必要です。我が国の経理に関する資格の中では、最難関といえます。資格取得は、長期戦になる覚悟が必要です。

厚生労働大臣よりして指定試験指定期間の指定を受けて、日本FP協会が実施する国家試験です。2級資格取得後は、AFP（相談業務の基本となる提案書の作成）、CFP（上級資格）の資格取得に挑戦し、ステップアップすることをおすすめします。

経理担当者の資格取得は転職やスキルアップのきっかけになります。実務に活かせる内容も多いので、ぜひ受験して資格取得をしてみてはいかがでしょうか？