RPAを活かすなら経理部門！RPAの導入プロセスとメリット、デメリットを解説

2021.07.15

経理

昨今よく耳にするRPA（ロボティック・プロセス・オートメーション）。経理業務にRPAを導入するとどのようなメリットがあるのでしょうか？今回は、RPAの導入の流れとメリット、デメリットを解説します。

RPA（ロボティック・プロセス・オートメーション）とは？

ここではRPA（ロボティック・プロセス・オートメーション）についてお伝えします。

パソコンで行う定型業務を自動化

ロボティック・プロセス・オートメーションは、日本語で、ロボットによるプロセスの自動化という意味です。対象となるプロセスは、反復処理できる業務で、ロボットによる自動化により業務効率を高めることができます。

RPAの対象となる定型業務

経理の業務は、定型的で反復作業が多いため、RPAに向いています。経理の定型業務のなかでも、担当者の判断が不要な作業をRPAで行います。以下に、RPAの対象となる代表的な業務をご紹介します。
・大量のデータ入力
・会計ソフトから各種データを出力
・出力したデータを各種フォーマットに変換
・表計算ソフトでの集計作業
・テンプレートを使用したメールの自動送信

経理部門にRPA（ロボティック・プロセス・オートメーション）を導入する流れ

RPAを導入する際は、運用までの具体的なイメージを持つことが大切です。ここでは実際に経理部門にRPAを導入する流れについてご紹介します。

経理業務を文字や図で可視化する

経理部門の定型業務を一つずつ洗い出し、だれが見ても分かるように文字や図で可視化します。この際はフローチャートを用いて、工数まで明確にする必要があります。多くの業務をひとつずつ整理しますので、労力がかかるものの、洗い出しの時点で改善点の見つかることがあります。改善点が見つかった時点で、作業を見直せばRPA導入の前に業務効率を上げることが可能です。

RPAの導入初期

RPAを導入する場合は、一度に全部の経理業務を運用するのではなく、簡単な作業から日常業務と並行して実施します。並行しながらであれば、RPAで上手くいかない場合でもリカバリーが可能です。

RPAの導入後

RPAの並行作業が軌道に乗り、導入をした後には、ベンダーと協力してさらにRPAの改善点がないか検証します。日次、月次、年次の節目によるタイミングで検証を行い、ベンダーとコミュニケーションをとりましょう。また、社内にRPA人材を配置し、自社独自のノウハウを作ることも大切です。

経理部門にRPA（ロボティック・プロセス・オートメーション）を導入するメリット、デメリット

ここでは経理部門にRPAを導入するメリット、デメリットをお伝えします。

RPAのメリット

RPAのメリットを以下の通りご紹介します。

・高速で大量の処理が止まることなく可能になる。
RPAはロボットですので、仕事により疲れることがありません。また、24時間稼働しますので、担当者が急に退職しても、仕事は止まりません。

・経理処理の間違いがありません。
RPAでは人手を介さないため、起票や転記などのミスがありません。

・処理業務が属人化しない。
RPAは、独自の仕事を作り出すことはありません。そのため、担当者しか分からない、という業務は発生しません。

・経理部門の人員削減が可能となり、人員を他の付加価値の高い業務に配置できる
単調業務の多い経理部門は、収益を生み出さない間接部門です。RPA導入により人員削減できるため、人員をより生産性の高い業務に配置できます。

・経理部門の経費削減につながる
RPAを導入すると、以上のとおり、間接部門である経理部門の業務効率化が可能です。その結果、経費削減につながります。

RPAのデメリット

RPAのデメリットを以下のとおりご紹介します。RPAにはメリットばかりではないので、デメリットをよく理解しておくことをおすすめします。

・RPAの設定に間違いがあると、間違いの処理を行う
RPAは設定した業務を自動で繰り返します。設定した業務に間違いがあっても、それ自体の問題がないかの判断は難しいため、間違った処理を終了するまで続けます。そのため、RPAの設定には注意が必要です。

・RPAの置かれた状況によっては、業務の停止する可能性がある。
大手銀行のシステム障害による業務停止をよく耳にしますが、RPAもシステムですので、何かの障害があった場合は業務が停止することも予想されます。その際は、データの復旧やRPAの再設定が必要になります。

・RPA業者によっては情報セキュリティの問題がある。
料金の安いRPA業者に依頼すると情報漏洩の危険性があります。依頼先のホームページでプライバシーポリシーを確認するなど、情報セキュリティ対策が万全な業者か確認しましょう。

まとめ

経理部門でRPA（ロボティック・プロセス・オートメーション）を上手く導入することが出来れば、業務時間の削減やより付加価値の高い業務に時間を充てることができます。
自社の業務を洗い出し、自動化できる部分からRPAを導入してみてはいかがでしょうか？