テレワークのメリット、デメリットを理解して経理部門への導入を進めよう!

経理

新型コロナウイルスの流行が始まって早くも1年が経とうとしています。そのようななか、経理部門では業務の性質から、テレワークから出社に切り替えている企業が増え、依然としてテレワークの導入が進んでいない企業も多く存在しています。

今回は、そういった企業の経理部門がテレワークを続ける、または導入するメリット、デメリットについてお伝えいたします。

経理部門のテレワーク実態

コロナ収束の先行きが見えないなか、いつまで続くかも分からない緊急事態宣言。
ワクチン接種後も世界がどのように変化していくのかは、誰にも分かりません。

そんな情勢でも経済を回すべく、国が導入を推奨したのがテレワーク。

しかし、2020年4月に行われた「経理財務・会計担当者のテレワークの対応状況」に関する調査では、次のようなデータが算出されています。

経理担当者で週5日のテレワーク実施率はおよそ17%。
参考:MF KESSAI株式会社
https://corp.mfkessai.co.jp/press/2020/04/27/

営業や管理職、研究職などはおよそ4割がリモートワーク実施中とのデータがある中で、経理部門では1割ほど。

経理部門のテレワーク実態では「まだまだ出社しなければ処理できない業務が多い」ということでしょう。

例えば振込業務はセキュリティ万全なオフィスのPCでなければ扱えない、ペーパーレス化が進んでおらず書類処理が必要、決算対応など。
経営者はただテレワークを通達するだけでなく、リモート対応可能なオフィス環境を整えなければなりません。

経理部門にテレワークを導入するメリット

経理部門で業務のデジタル化を進めテレワークへ移行すると、次のようなメリットが生まれます。

ペーパーレス化が進む

経理部門でテレワークが進まない理由の一つが、アナログ業務が多い点でしょう。
清算関係の書類や申請書など、電子化が進んでいないため出社する必要があるのです。
ただ、ペーパーレス化が進めばクラウド上で業務を処理できるようになり、リモートワークでできる仕事の割合が増えます。
それは、リモートワーク導入率の上昇と社員のストレス軽減などさまざまな副産物をもたらします。

作業効率化が進む・社員のストレス軽減

書類は印刷・保存・配布・回収・保管などデスクから移動して行う「細々とした、でも積もって時間も手間もかかる作業」が数多く存在しています。
ペーパーレスを進めた結果、デスクに座ったまま簡単な操作で情報処理・作業遂行できるようになります。

作業効率化は会社の生産性と成長率を高め、社員の負担とストレスの軽減効果ももたらすでしょう。

労働時間内でスムーズに処理できる仕事が増え、リモートワークで完結できる業務も増えるので、社員のワークライフバランスや満足度にも直結するのです。

人材確保のメリット

例えば、仕事の処理能力が高いけれど、持病や子育てなどオフィス出勤に制限があり能力を活かせない人材もあります。
専門知識を持ちながらもさまざまな事情で出勤が難しい。
非常にもったいないですよね。

今後、リモートワーク・テレワーク導入率が高まれば、優秀な人材を確保しやすくなるメリットの恩恵を受ける企業も出てくるでしょう。
社内で実力を発揮していた優秀な人材が、諸事情で毎日出勤が難しくなった場合でも、テレワークへシフトすることで人材流出を防げます。
人手不足・人材流出のリスク抑制は、企業にとっても非常に嬉しいメリットなのです。

さまざまなコスト削減の実現

ペーパーレス化が進めば、すぐに紙や印刷コストの削減効果が生まれます。
書類を保管する場所がクラウドになれば省スペース、テレワークによる交通費の削減や電気光熱費の削減、オフィス縮小が可能となるケースも出てくるでしょう。

目に見える、目に見えないところでもコスト削減が実現可能となるのです。

経理部門にテレワークを導入するデメリット

テレワーク導入は多くのメリットと同時に、いくつかのデメリットも生まれます。
ただ、デメリットを知っておけば対策も講じられるので、自社にあった対策を検討しましょう。

強固なセキュリティが必須

自宅で業務を行うテレワークでは、社外での情報取り扱いということで情報管理・漏洩が重要な焦点となります。

経理部門も大切な情報を取り扱うため、社員一人ひとりのリテラシーと安心して作業できる環境が必要です。
持ち出す際のルールを徹底したり、情報管理について確かな手順を決めるなどの対策が求められます。
会社は強固なセキュリティと、社員へのリテラシー教育の場を設けるべきでしょう。

テレワーク環境を整えるためのコスト

クラウドサービスを導入・利用するにはコストが発生します。
環境整備へのコストを出し惜しみすると、スペックや機能性・セキュリティ面で不安要素が出てきます。
テレワーク環境を整えるコストはスムーズな作業のためにも必要な先行投資と考えるのがベストです。

まとめ

テレワークにはデメリットもありますが、それを補って余りあるほどのメリットがあります。テレワークをうまく導入して、社員の働き方の改善や健康の保持を実現していきましょう。