減価償却という会計処理で社用車を買い替え節税
会計
中小企業を経営している私にとって、会社にお金を残しておくことは最優先課題!そう考えたとき、頭を悩ませるのが、法人税や住民税、事業税などの税金の支払い。
私がそんなことを悶々と考えているとき、経営者仲間のA氏からいい話を耳にしました。
「どうせ利益が上がって、たくさん税金を払うくらいなら、会社の備品や設備を整えたほうがいい」と、A氏は古くなった社用車を売却し、買い替えたというのです!
ただし、その社用車は『新品』ではなく『中古』。A氏の話を聞くと、『中古車』は節税対策に打ってつけなのだといいます。新品で車を買っても『節税効果はない』が、中古車だと『節税効果がある』と。
ただし、A氏は細かい話は分からなく、この話は顧問税理士からの受け売りだといいます。
中古で買うとなぜ節税できるのでしょう?
確かにネットで検索すると『中古車節税』などと、中古車は節税に有効であるように書いてあります。しかし、分かったようで腑に落ちない。そこで自分も我が社の顧問税理士に聞いてみました。
「中古車は節税効果が高いのですか?」
顧問税理士から帰ってきた答えは「新品と中古で、トータルの節税効果に違いはありません」。
もう少し詳しく話を聞いてみると、社用車を買って節税をするというのは、『減価償却』という会計処理を使った場合の話であるとのことでした。
減価償却というのは簡単にいってしまえば、買った社用車の購入代金や付随する費用を、分割して経費として計上する会計処理のことなのです。
そうなると、100万円で買ってきた社用車は、新品だろうが中古だろうが、分割して計上できる経費は100万円になります。
そう言われれば、節税効果は同じ。ただし新品と中古では、分割して計上する期間が異なります。
減価償却費として計上する期間は、『耐用年数』というもので計算するらしいのですが、中古だとこの耐用年数は新品と比べて、短くなるそうです。
例えば100万円を5年間で20万円ずつ計上するか、2年間で50万円ずつ計上するかの違いです。
そうすると、後者は30万円多く経費に計上できることになり、その分節税が図れるということになりますが、正しくは「トータルの節税効果は同じだが、中古車は短期的に節税効果を発揮する」ということです。
最近の中古車は新品にも負けず劣らす性能がいいのに、短い期間で、経費に落とせるなら使わない手はないですね。