経理代行の費用相場と費用を抑えるポイントについて解説

経理


事業を営むうえで絶対に欠かすことのできないのが経理業務です。経理業務は、事業が大きくなるほど煩雑になることから、効率化やコスト削減を考えて経理代行の利用を検討している人もいらっしゃるかと思います。

しかし、経理代行を利用するためにどれくらいの費用がかかるのかわからず、一歩踏み出せない人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、経理代行を利用する際の費用の相場を日次、月次、年次の業務にわけて解説します。経理代行の利用を検討する際の参考にしてください。

なお、経理代行の業務内容、メリットデメリットについて詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてください。
経理代行とは?利用する際の注意点と依頼先を選ぶためのポイントを解説

日次業務の費用相場


日次業務は、経理業務において日々行う必要のある業務です。代表的な日次業務が事業で発生する取引の記帳業務となります。記帳業務を経理代行に依頼することで、領収書や請求書などの書類をもとに仕訳をして記帳をするといった作業が時間が効率化できます。

記帳業務を経理代行に依頼する場合、費用相場は下記のようになります。

記帳業務の費用
1仕訳 最低100~150円
100仕訳まで 10,000円~17,000円/月
200仕訳まで 15,000円~26,000円/月
300仕訳まで 20,000円~35,000円/月
400仕訳以上 30,000円~60,000円/月

経理代行に記帳業務を依頼する場合、証憑整理が含まれているかを確認することも大切です。料金が安い業者の場合、証憑整理がオプションになっている場合もあるため、契約前に確認しておきましょう。

日次業務は経営状況を把握するといった役割の他に、月次業務や年次業務を行う際の重要な資料となるため正確さが求められます。

また、作成した帳簿や伝票は保管義務が法律で定められています。領収書や請求書など必要書類については税務調査があった際、すぐに提出できるように整理しておかなければいけません。

そのため、コア業務が忙しく記帳業務の時間がなかなか取れない、1週間分をまとめて処理することが多いという人は、経理代行に依頼することも検討してみましょう。

月次業務の費用相場


月次業務は、経理業務のうち毎月1回行う業務のことです。
「従業員の給与の支払い」「売掛金・買掛金管理」「請求書の作成」などが該当します。

月次業務を経理代行に依頼する場合の費用相場は下記の通りです。

月次業務の費用
給与計算 従業員1人あたり:1,000円~1,500円/月
年末調整(給与計算とセットの場合) 従業員1人あたり:1,000円~1,500円/月
請求書の発行 10件まで:13,000円~15,000円/月
20件まで:26,000円~30,000円/月
30件まで:39,000円~45,000円/月

月次業務は、得意先や仕入先といった取引先が関係する業務が多く、内容に間違いがあると信用問題に関わります。また、従業員の給与計算も間違いがあると生活に直結するため、ミスが許されません。

給与計算には、社会保険や雇用保険、住民税の特別徴収管理業務といった労務管理の知識が求められるため、法律改正などに迅速に対応するためにも、給与計算業務を一括して正確に行ってくれる経理代行の利用を検討してみましょう。

年次業務の費用相場


年次業務は、年に1回行う経理業務のことです。決算書(財務諸表)の作成や税務申告が該当します。年次業務は経理業務のなかでも特に重要な業務になります。

年次業務を経理代行に依頼する場合の費用相場は下記の通りです。

■決算書作成・税務申告
90,000円~200,000円

年次業務は手間のかかる業務のため、着手する場合はある程度まとまった時間の確保が必要です。税務申告が遅れるとペナルティを受けるおそれもあるため、他の業務が忙しく経理業務に時間を割けないという人は、経理代行に依頼しましょう。

経理代行の費用を抑えるためのポイント


経理業務を経理代行に依頼することで、業務の効率化を図れますが、依頼する業務が多くなるほど費用がかかります。依頼する業務量が多くなるとコスト削減にはつながらないこともあります。

そのため、経理業務の業務効率化とコスト削減を両立させるためには、下記の3つのポイントを確認しておきましょう。

1.自社で対応できる経理業務を増やす
2.依頼する業務を明確にしておく
3.経理代行が作業する内容を把握する

自社で対応できる経理業務を増やす

経理代行は、料金が細かく設定されているケースが多いです。
経理業務のひとつを全て依頼するのではなく、自社で負担にならない程度の経理業務を行ってから経理代行に依頼することで、費用を抑えることができます。

たとえば、記帳業務を経理代行に依頼する場合、領収書や請求書を提出するのではなく、現金出納帳などを作成してから依頼することで費用が抑えられます。

このように経理業務を分解して手間のかからない作業だけを自社で行うだけでも、費用を抑えられるため、経理代行を依頼する前に把握しておくことが大切です。

経理業務の効率化を目的としたシステムも数多く提供されているため、自社で対応できる業務を増やすために導入することも検討してみましょう。

依頼する業務をまとめておく

経理代行を利用する前に、依頼する業務をまとめておくことで費用を抑えられる可能性があります。経理代行は、経理業務をまとめたセットサービスを提供している業者も多いため、まとめて依頼した方が業務ひとつあたりの単価が下がる可能性が高いからです。

また、経理代行に依頼する業務を事前に把握しておくことで、経理業務全体のなかで特に効率の悪い業務を明確にできるメリットもあります。

経理代行が作業する内容を把握する

経理代行を利用する際、経理業務に対してどこまでの作業を行ってくれるのかを確認しておきましょう。他社よりも料金が安いという理由で契約した場合、必要な作業が含まれておらず、別途オプション料金が発生することもあります。その結果、他社よりも費用が高くなってしまったということにつながりかねません。

また、経理代行会社は、税理士が在籍しているところを選ぶことも重要です。

税務調査対応などの「税務の代理」、「税務相談」、確定申告に必要な「税務書類の作成」は税理士だけしかできない独占業務です。税理士が在籍していない会社に依頼すると、これらの業務を依頼することができません。

別途依頼することで、費用が高くなるおそれがあるため、契約前に確認しておくことが大切です。

まとめ

経理代行を利用して、経理業務の業務効率化とコスト削減をするには、依頼前の準備が大切です。業務効率化の効果が高い経理業務を選定し、優先度の高いものから依頼することを心がけましょう。

経理業務の効率化をしたいけれど、どの業務を依頼すればいいかわからないという人は、ぜひ経理アウトソーシングセンターにご相談ください。

経理アウトソーシングセンターでは、多くの実績を持つ会計のプロが、個人事業主の方の経理業務をしっかりとサポートいたします。税理士も所属しているため税務に関する相談やお問い合わせにも対応できます。

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