領収書の読み取り機能を使って経理の業務を効率化しよう

経理

経理部門には毎月大量の領収書が送られてくるため、どの会社の経理部門もその処理や保管に悩んでいるのではないでしょうか?今回は領収書の読み取りを使って業務を効率化するポイントについてお伝えいたします。

領収書読み取り機能(OCR機能)を活用する

ここでは、実際に領収書読み取り機能(OCR)を活用する際に知っておくと良い情報と、実際の活用方法も記載しましたので、ぜひご覧ください。

領収書の電子化が進む背景

2005年の電子帳簿保存法の改正により、領収書やレシートなどの電子データ保存が可能になりました。さらに、同法の2016年の改正により、領収書の読み取り規制が緩和され、スマホでの撮影も一定の要件を満たせば可能になりました。昨今では、リモートリモートワークの推奨もあり、さらに領収書の電子化は普及するのではないでしょうか。

領収書の読み取り方法(OCR機能)

OCR機能とは、Optical Character Readerの略で、印刷による文字や数字などを、読み取り機器で電子データ化する機能をいいます。電子データは、パソコンに取り込み利用できます。読み取る方法は、スキャナーやスマホなどの機器による撮影です。

領収書の読み取り機能(OCR機能)の活用方法

領収書はスキャナーやスマホなどのOCR機能により読み取ります。スマホの撮影機能を活用し電子データをクラウドにアップロードし、会計アプリに取り込みます。
実際の撮影例について、以下の通りご説明します。
・利用者は、レシートをスマホで撮影する。
きちんと枠に納まると撮影・保存できます。この時点で、税法で必要になるタイムスタンプが付与されます。
・利用者は、領収書の画像を専用アプリに登録する。
ここで、取引先、日付、金額などの確認画面が表示されますので、読み取り違いがないか確認し登録します。
・登録が完了すると、会計システムに自動で領収書データを取り込みます。
・経理担当者は、登録した領収書データを確認し経費清算を行う。
活用方法は、概ねこのような流れです。

領収書読み取り機能(OCR機能)のメリット

領収書読み取り機能(OCR機能)により、レシートを受け取る側と、経理担当者にもメリットがありますので、次のとおりお伝えします。

領収書を受取りすぐに読み取れる

スマホで領収書を撮影・読み取りする場合は、領収書を受け取った時点ですぐに読み取れるのがメリットです。領収書は紛失すると再発行できず経費処理されない場合があるため、その場で読み取りできると便利です。

領収書を保管する手間を省ける

領収書は紙ですので、保管場所が必要です。社員の数が多くなると、領収書の数も膨大となるため経理は繁忙になります。さらに、感熱紙の領収書は、保管中に印字が消える可能性があるため、コピーを取っておく必要があります。また、領収書は税法や会社法、そして会社の規程などにより保管年数が決まっているため、会計年度ごとに段ボールに入れ保管するのが一般的です。領収書をOCR機能で読み取り、電子データで保管すると、保管の手間を大きく省けるのがメリットです。

領収書の金額を計上する手間を省ける

スマホで領収書を撮影し電子データとして保管すると、経理担当が証憑をチェックし会計システムに計上する手間を省けます。経理担当の業務改善と経費節減などにつながるのがメリットです。また、電子データは会計システム以外にも使い回しができるため、一度取り込んだデータで別の目的で集計する際の手間を省けます。

領収書読み取り機能(OCR機能)の注意点

領収書読み取り機能(OCR機能)の活用方法とメリットなどをお伝えしましたが、活用にあたり注意点があります。ここでは、領収書や撮影、そしてOCR機能ソフトについて、それぞれご紹介します。

領収書の内容や形状に注意

領収書によっては、数字が多く複雑なものは読み取りの困難な場合があります。その際は、自動読み取りでなく、領収書のデータを手入力しなければなりません。また、領収書は折り曲げ、シワがあると読み取れない場合があるため注意が必要です。

領収書の撮影に注意

領収書を撮影する際は、領収書の向きや撮影時の明るさ、ピントが正しい状態であるか注意が必要です。また、解像度は388万画素以上、さらに画像のアップロードは3営業日以内の規定があるため注意しましょう。

OCR機能ソフトの精度差に注意

OCR機能に対応したソフトには特徴があり、精度差もあります。例えば、領収書のデータを読み取りにくいOCR機能ソフトもあるため、導入の際は、実際にどの程度まで利用可能かを検討する必要があります。

まとめ

領収書の処理や保管は毎月発生するからこそ効率化が重要になってきます。今回ご紹介した領収書読み取り機能をうまく活用して業務効率化を実現してみてはいかがでしょうか。