未然に経理の不正を防ぐには?

経理

ニュースなどでたびたび目にすることがある「経理による不正」。経営者からすると、経理による不正は絶対に防ぎたいところ。今回は経理の不正を未然に防ぐ方法をお伝えいたします。

経理による不正の種類

経理による不正は後を絶たず、さまざまな事件が報道されています。従来の手書きによるものと、最近ではインターネットを利用した巨額な不正など、後を絶たない状況です。ここでは、経理による不正の種類をお伝えします。

不正な領収書による現金着服

会社の実際の領収書の金額を書き換えるパターンと、独自の領収書とを作成するパターンがあります。会社の実際の領収書の金額を書き換えるパターンでは、実際の領収書を使っているため、不正に気づきにくい特徴があります。

また、独自の領収書を作成するパターンでは、個人や小規模企業などを対象とした不正であることが多く、支払者も金額をあまり確認せずに領収書を受け取っていることが原因です。

経理担当者による架空経費の送金

経理担当者は、日常業務で送金処理を行います。不正の事例として、経費の計上先を経理担当者との関係先に設定した後、送金し、送金先の社員と経理担当者で着服するケースがあります。
このような不正は社内で防止できないことが多く、根絶の難しいケースとなります。

ITを利用した着服

インターネットの普及により、ITを利用した着服も見られるようになりました。経理担当者しかログインできない状況で、不正な送金を繰り返し数百億円の使途不明金が発覚した事例があります。また、顧客情報であるパスワードを不正利用して、出金・着服した事例もあり、被害額は数億円レベルの巨額であることが特徴です。

経理の不正が起こる原因

経理が不正な処理を起こす原因は、パターン化されています。ここでは、経理の不正が起こる原因をお伝えします。

担当者のモラル不足

まず経理担当者のモラル不足が原因です。経理担当者を選定する場合は、人事でフィルタリングをかけておく必要があります。

そのため、採用時点でその人物がどのようなモラルのレベルにあるかを確認しなければなりません。特に経理担当者の急な退職により、人材を採用する場合には、その人の特性を調べることなく慌てて採用することのないように注意しましょう。

経理業務を一人で行っている

経理業務は担当者任せになることが多く、その業務はブラックボックス化されており外部から分かりにくくなります。また経理業務には専門性を求められるため、より一層外部から適切な処理がされているのか分かりにくい状況があります。

不正防止体制の不備

経理業務がブラックボックス化されているのは、先に述べた通りです。そのため、不正防止体制に不備があるといえましょう。ただし、小規模企業では現業優先となるため、不正防止体制に投資する力が不足しているケースが多いです。

会社の規模が大きくなると、さまざまな法律の規制が入るため、監査部署を設けなければなりませんが、法律の規制が入らないと不正防止体制を構築が後手に回ることも考えられます。

経理の不正を未然に防ぐ方法

経理の不正は根絶が難しいものの、会社がきちんとした不正防止対策をとっていれば、予防は可能です。ここでは、経理の不正を未然に防ぐ方法をお伝えします。

採用時点でふるいにかける

経理担当者を採用する時点で、厳しくふるいにかけることが大切です。会社の入り口で、経理業務を任せることのできる人材か、判断が大切になります。会社によっては、人材採用のフィルタリングを強化し、簡単には入社できないように対策を練っています。

不正防止の仕組を作る

会社に不正防止の専門部署である、監査部署を設けると不正防止に役立ちます。しかし小規模企業では、チェック機能に費用をかけることが難しい場合も多く、その場合は不正防止の仕組を作ることをおすすめします。
この場合は、現業の担当者も経理業務の一部を担当することになります。請求書を作成する場合は、営業と経理のダブルチェックにより不正を防止できます。売上・仕入、経費伝票を経理に回す際は、現業でのチェックを強化する必要があります。

厳しい罰則制度を設ける

不正を行った場合の処罰制度を厳しくし、経理の業務を担当する際に、説明をしておくことが大切です。
損害賠償の際、責任の及ぶ範囲や、社会制裁などを経理担当者に理解させます。経理担当者から念書をとることも有効ですので、会社からの罰則を説明した後には、記名押印させ書類を保管しておくとよいでしょう。

まとめ

経理による不正を防ぐには日ごろの業務体制を見直すことが大事です。
場合によっては、経理のアウトソーシングを選ぶことも一つの手段です。
弊社では無料相談も実施していますので、ぜひお問い合わせください。
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