経理の業務を標準化して業務効率を上げるには?

経理

経理の業務は毎日、毎月、毎年同じ業務が巡ってきます。その業務を効率化することで、別の業務に取り組む時間を作り、残業時間を減らせます。今回は経理業務の効率化のポイントについてお伝えいたします。

経理業務を標準化する意義

経理業務は反復作業が多いのですが、属人化しやすく煩雑になりやすい業務です。さらに、非効率でも他の部署からは分かりにくいため、効率化が進みにくい業務と言えます。ここでは経理業務を標準化する意義についてお伝えします。

慢性の人材不足や突然退職などのリスク

経理業務は日次業務、月次業務、年次業務などがあり、同じ作業を繰り返す特徴があります。仕事柄、単純作業が続いたり、繁忙期に過剰労働になったりするため、担当者が定着せず人材不足になっている企業が多いです。

業務の特性から仕事を担当者に任せることが多く、その人しか業務が分からない属人化の現象も起こります。属人化により、その担当者が業務から抜けると、他人が仕事を引き継ぎが難しくなり、経理の部署は非効率な状況になります。

また、突然退職者が発生すると、引き継ぎ期間内で一年間の経理業務を後任者に伝えることが難しいため、経理業務の標準化が必要です。

経理業務と本業の分離

会社の規模が小さいと経理業務を現業の担当者が兼業することがあります。兼業で経理実務を持つと不慣れなうえミスも起こりがちです。
さらに兼業に時間をとられ本業に専念できません。本業が手薄になれば業績の悪化につながります。
そこで経理業務を標準化し業務改善すれば、現業担当者が兼業で経理業務する必要がありません。

どんな業務を効率化すればいいのか?

経理業務は、日次業務、月次業務、年次業務の三つに分かれます。ここでは経理でどんな業務を効率化するのか、時系列でお伝えします。

日常業務の効率化

経理の基本は日常業務です。日常業務は証票の確認やデータ処理など単調な作業が多いためマニュアル化しやすいです。
まず日常業務をマニュアル化し標準化します。マニュアルは経理担当者全員で共有し、突然の休みや退職者が発生しても業務が滞らないようにします。
また、日常業務に変更があれば、その都度修正し最新の情報を共有します。

月次業務の効率化

月次業務には、請求・支払業務などの月末処理があります。請求・支払処理ではシステムの操作方法をマニュアル化し誰でも操作できるようにします。
経理実務では得意先で条件が異なるため、得意先に合わせた業務をマニュアル化します。月締め処理で効率化が進まない理由の一つに、得意先ごとの条件が普段処理している担当者でないと分からないことがあります。
得意先ごとの条件を覚えるのに時間がかかるため、ベテランとの差はここで開きます。ベテランになる時間を短縮するのに標準化は有効です。

年次業務の効率化

年次業務に決算処理があります。決算処理には売掛金・買掛金の残高確認、減価償却費の計上、法人税・住民税・消費税の申告資料作成などがあります。
決算業務は処理する内容が多いものの、作業項目をもれなく箇条書きで進捗管理すれば処理もれを防ぎ業務効率できます。
また決算業務は一年に一度のため、実務経験を積むには数年かかるため標準化に最も手がかかります。

効率化するときのポイント

経理業務は他の業務にない特性から標準化のコツを押さえる必要があります。ここでは経理業務を効率化するときのポイントを紹介します。

表計算アプリの利用や会計ソフトの導入

効率化する際は、まず経理業務に即したツールを導入します。
表計算アプリにはエクセルなどを使い業務改善を行いましょう。見積書や請求書、送金明細書などはテンプレートを作成します。インターネットで無料配布されていますので雛形のファイルをダウンロードしコピーすればテンプレートの完成です。
ポイントは同じテンプレートを使用し、利用者で別々に持たないことです。さらに間違いを防ぐため、入力の制限や操作できる人の設定をします。パスワードも設定すればセキュリティ対策になります。
次に会計ソフトを導入します。会計ソフトは各社から販売されているパッケージ版と、オーダーメイドで制作するオリジナル版があります。パッケージ版はマニュアルが用意されているため標準化しやすいですが、オリジナル版はマニュアルの作成が分かりにくいこともあり、導入には注意が必要です。

各部署で情報を持たず経理部門で一元管理する

経理データは各部門で持たない一元管理がポイントです。複数の部署でデータを持つと、どれが正しいのか検証が必要になります。データの検証では金額の差が発生すると、差額の調査の業務が発生し業務効率が低下します。経理データは一元管理するルールを作り、各部門に周知することが大切です。

まとめ

経理業務は担当者の方が思っているよりも効率化できる部分が多く残っています。業務を標準化して、作業効率をアップさせていきましょう。